クルド人とは?
ニュースでもよく耳にするクルド人。彼らは一体どこの民族なのだろう?
クルド人はトルコ、イラン、イラク、シリアの国境地域にまたがって生活している先住民族で、国家を持たない民族である。国家がなかったため悲劇の歴史を持った民族である。
第一次世界大戦中はオスマン・トルコ帝国内に住んでいたが、その後オスマン・トルコは崩壊し、その後のサイクス・ピコ協定でオスマン・トルコはイラン、イラク、トルコ、シリア等に分断された。そのためクルド人は4カ国にまたがる生活をしている。
クルド人は周辺地域の国々から迫害され続けてきた。そのためクルド人は独立を目指して武装闘争などゲリラ活動を起こしてきた。国際社会はテロと位置づけするが、国家を持たない国はテロ行為に走るのではないかと疑問に思う。また多くのクルド人は難民となって世界に散らばっている。
多くのクルド人が生活している、トルコやイランは自治区を作る等をして共存を図るが、分離独立は認めようとはしていない。
一時、1946年にソ連の後押しでクルディスタン共和国というソ連の搾取する為の国家(傀儡政権)、クルド人の国家を樹立したが、イラン政府は独立を認めず、わずか11ヶ月で崩壊してしまった。
第一次世界大戦中イギリスやフランスと独立の約束をした。しかし、クルド人の独立を一つの国が認めると、他の国も独立を認めないといけないことから、未だに独立は果たせていない。
一つの国を分断したことで多くの悲劇を生む事となってしまったのだ。かつてのユーゴスラビアも民族問題で世界地図から消えてなくなった。民族の共存とは日本人が想像するのが難しい問題なのである。