紛争ダイヤモンド
アフリカ西部に位置するシエラレオネは人口約500万人の小さな国です。
シエラレオネはダイヤモンド原産地で、反政府勢力がダイヤモンドを掘って、武器調達の資金源にしてきました。このダイヤを『紛争ダイヤモンド』と呼びます。
植民地時代の支配から独立したシエラレオネは自国のダイヤモンドのおかげで資金が得れるようになりました。この地下資源を活用すれば国は豊かになるはずなのに、ダイヤモンドの利権争いという方向にシフトしたのです。そのおかげでシエラレオネは貧しく、多くの人が貧困のゆえダイヤモンドを堀、反政府軍にそのダイヤを売却して生計を立てていました。反政府軍はそのダイヤを売却し、武器を買います。またダイヤの利権を争うために、内戦の拡大となったのです。
この負の連鎖は国際人権保護団体が富裕層の女性が買うダイヤのせいでシエラレオネの女性や子供の手足が切断されていると報告しました。実際、反政府勢力は命令に従わない女性や子供を見せしめのため、手足を切断する虐待行為を行っていたのです。
シエラレオネのダイヤの利権による内戦は1991年から10年以上続きました。国連
が仲介に入ったがその国連要員も殺害されるなど緊張が続き、アフリカ諸外国の仲介でやっと内戦が終結したのです。この内戦で人口の7割近くが難民になり、1万人以上の人が手足を切断されました。
この内戦は最初、ヨーロッパから送還した奴隷の子孫が先住民に差別されたことが始まりといわれていましたが、やはりダイヤの利権争いが主な原因となっています。シエラレオネで再び内戦が起こる可能性はまだあるでしょう。