キプロス紛争
地中海に浮かぶキプロス島は、北部にトルコ系の民族が住む北キプロス共和国があり、南部にはギリシャ系民族が住むキプロス共和国があります。
両国は対立しいて今も続いています。国連から国家として認められているのは、ギリシャ系のキプロス共和国で、北キプロス共和国は自称しているだけです。
そもそもなぜ両国は対立しているのでしょうか?
キプロス島にはもともとギリシャ人が住んでいました。16世紀にオスマントルコ帝国がキプロス島を支配した時トルコ人が多く移住してきました。
19世紀になるとトルコ人にかわりイギリスが支配します。イギリスはインドにいく航路のスエズ運河を守るためキプロス島を軍事的要衝としていました。
1960年にイギリスはキプロス共和国の独立を認めます。こうしてトルコ人とギリシャ人が共存する独立国家が誕生したのです。
しかし独立の3年後、イスラム教のトルコ人と東方正教会のギリシャ人は宗教の違いで対立します。
ギリシャの支援を受けた政権はクーデターを起こし、それを阻止するためトルコは軍を侵攻させます。ギリシャ軍事政権は倒壊し、キプロス島北部はトルコが占領しました。
こうして北と南で分断され、現在も対立状態なのです。